yukarashi’s diary

おもに映画や写真について書いています。ドキュメンタリーが好きです。

「シネマブックの秘かな愉しみ」展

●「シネマブックの秘かな愉しみ」@東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室

コンパクトながらも充実した展示が魅力的なフィルムセンター。
 今回、そこまで期待せずに行ったこの展示ですが、いやー楽しかった。映画に限らず、アートをテーマにしてレポートを書いたり、卒論を書いたりした経験がある人は特に楽しめる!あるいは、当時を思い出して思わず胸が熱くなるのではないでしょうか。
 卒論って、自分のテーマに即した文献を探すところから始まると思うのですが、映画関連本っていうものも多種多様なんですよね。監督やスタッフ自身がエピソードを綴ったものや批評家による作家論、俳優のエッセイとか。日本映画会社の社史の展示もありました。
 こんな本もあるわけ?というようなラインナップにちょっとクスッとしたり、装丁だけで欲しいと思えてしまう本があったり、映画の楽しみ方は無限だと改めて感じました。
 「映画人の映画以外の本」という括りでは、伊丹十三の料理エッセイ等がありました。そこに分類されていた「小品盆栽」(中村是好)。これ、展示では中身までは見えなかったんですが、かなり気になる表紙でした。フィルムセンターで働く方たちならではのテーマ設定とセレクトが素晴らしかったです。
 また、著名人の好きな映画本を紹介したコーナーがあり、「ヒッチコックトリュフォー 映画術」を挙げる人が多数。私はかつて古本で買ったまま、もったいないことに読了していません…。せっかく家にあるので、少しずつ読もうかな。