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yukarashi’s diary

おもに映画や写真について書いています。ドキュメンタリーが好きです。

『アルケミスト 夢を旅した少年』

何度か読みかけて挫折していた『アルケミスト 夢を旅した少年』(パウロ・コエーリョ著)。思っていたより読みやすくて、中学生ぐらいでも楽しめる内容だった。しかし、自分が中学生や高校生の頃にこの本を読んだところでこの話の寓意を汲みとれていただろうかと考えると……人生の困難とかちょっとした挫折、思い描いていた通りにいかない経験や諦めとか、そういったものをある程度(特別ドラマティックなものでなくていい)通ってきてこそ理解できるのではないかと思い直した。

 

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

 

 

本書のストーリーは、羊飼いの少年がピラミッドを目指して砂漠を旅する過程のなかで、人生の知恵を学んでいくというもの。道中、少年はさまざまな困難に遭いながら自ら考えて決断を下していく。“人生の真理とは何か”という問いを、少年の旅になぞらえて描いていく体裁なのだけど、おそらく中学生の頃に読んでいたら、文字通り、“砂漠を旅する少年”を主人公にしたファンタジーとしてしか読み取れていなかったと思う。

 私は読書家ではないが、小学生の頃は図書館大好きでわりと本を読んでいる子供だった。ただ、中学生の時、もしかしてそんなに本好きじゃないかも…と思うような出来事があって……。当時『ハリー・ポッターと賢者の石』がヒットしたころで、学校で本好きの友人から「すごく面白いから」と熱くオススメされて読んでみたものの、本当にびっくりするほど自分にはしっくりこなくて、最後まで読み切るのが苦痛だった。当初は、この友達と感覚が合わないんだなーくらいに思っていたけれど、このすぐ後に世間的にも、そして世界的にもベストセラーになっていって、これの面白さが分からない自分って変なのかな…くらいのことを感じたほど。

 その後、本を読むより映画を観るほうが楽しくなってからは、自分は「ファンタジー」が苦手なのだと気付いた。その物語の世界に入り込めない場合、ファンタジーって全く読み通せない。

世界的ベストセラーといえば、本書『アルケミスト 夢を旅した少年』も1988年に発表後、世界でベストセラーになった作品だとか。日本で流行ったときのことは知らないが、綺麗な言葉や普遍的なストーリーはとてもひきつけられるものがあるし、流行に関係なく読める作品という気がした。メッセージ性の強い話でもあるので、プレゼントとしてもよさそうだなと。(趣味が合わなかった場合を考えるとリスキーだけど、合ったときの喜びも大きいから本をプレゼントするのは楽しいと思っています)

私が、中学生の頃に親からこの本をプレゼントされていたら…、やはりだいぶ大人になってからその良さが分かるんじゃないかな。